弱視をご存知でしょうか?
弱視は視力が弱いだけではなく、メガネで矯正しても視力が上がらない、つまり矯正してもその効果がない目のことをいいます。
そんな弱視が発覚してから治療終了までの体験をまとめました。
お子さんが弱視だといわれた親御さんの参考になれば・・・
5歳で弱視発覚
弱視が発覚したのは、幼稚園で1年に1回行われる視力検査でです。
普段生活しているうえで、子供が目が見えにくそうと感じたことは1度もありませんでした。
テレビだって離れたところから見ているし(たまに集中すると近づきますが)、街の看板の文字なども読めいていました。
娘の幼稚園は年中と年長の2年保育で、年中のときにも視力検査をしましたが、先生から「上手にできませんでした」といわれましたが、まあ大丈夫だろうと眼科での検査はしませんでした。
年長になって同じく視力検査をしたときに、帰り際の先生から保護者全員に対して、「まだ5歳なので上手に視力検査できない子たちもいます。判定は参考にしてください」といわれました。
年長のときの視力検査はB判定でした。
幼稚園も小学校も視力検査はA・B・Cなどのアルファベットで判定され、A判定は視力が1.0以上、B判定は0.6~0.8といった感じになります。
うちの娘はB判定で、去年も上手にはかれていなかったこともあり、眼科できちんと検査してもらうことにしました。
そして、眼科で検査した結果、弱視が発覚しました。
弱視がなにかも知らなかったので、本当に衝撃でした。
弱視とは?
わたしは恥ずかしながら弱視というものを知りませんでした。
街を歩いていて小さな子供がメガネをかけていても、目が悪いんだなという認識でした。
わたし自身も目が悪くて、小学校2年生の頃に学校の視力検査で引っ掛かり、小学校6年生まで眼科で仮性近視の治療をし、2.0まで回復したものの、当時のテレビゲームの影響か、あっという間に視力は下がり、今では0.07しかありません。
弱視はそういったものとは違い、メガネなどで視力を矯正しても見えるようにならないんです。
わたしのように裸眼の視力が0.07しかなくても、メガネやコンタクトで見えるようになるのは弱視ではありません。
弱視の原因をお医者さんに聞いてみましたが、「生まれつきの目の形」なんだそうです。
生まれつき?と思ってネットで調べてみると、日本眼科学会のサイトにこちらの説明がありましたので引用させていただきました。
目の前にあるものは、角膜、水晶体、硝子体を通って、網膜の中心窩(ちゅうしんか:網膜の中で視力が一番良い部分)にピントが合った後に、その情報が視神経を通って脳に伝わります。
弱視は、この視覚情報が伝わる経路のどこかに支障があるときに生じます。この原因は通常、視力の発達の感受性期に片目または両目に適切な視覚刺激を受け取ることができなかったために視力の発達が止まったり遅れたりすることによります。引用元:日本眼科学会
眼科で調べてみると、娘は遠視と乱視があり、特に乱視が強く、適切な視覚刺激を受けられなかったようです。
わたしも乱視があるので、遺伝だと思われます。
娘は車が大好きで、将来、自分で車の免許を取って運転するのを楽しみにしていました。
弱視なら、メガネをかけても視力が上がらないので、免許を取ることができないんじゃ??と本当にショックを受けました。
さっそく弱視治療のメガネ作成に!
弱視であることがわかると、そこからは特殊な目薬をさして、正しい視力をはかります。
そしてメガネの作成指示書を作ってもらい、メガネ屋さんにメガネを作りに行くという流れです。
目薬は5分おきに2回さし、その後1時間待たないといけないので、待ち時間なども合わせると半日以上かかりました。
メガネの作成にはお医者さんが書いてくれた作成指示書が必要になります。
それなしで、弱視治療用のメガネを作ることはできませんので注意してくださいね。
子供の弱視用メガネはどこで作る?
子供の弱視用メガネ、どこで作るのが良いのか迷ってしまいますが、どこのメガネ屋さんでも作ってくれます。
お医者さんからの指示書があるので。
でも、初めてのメガネですから、できるだけ子供向けのフレームが多く、店員さんも子供の対応に慣れているところが良いということで、ネットで調べ、関西でも人気「ノイエ・キッズ」さんで購入することにしました。
たくさんのフレームがあり、弾力性があって壊れにくいものや、耳のカーブにフィットして激しい運動でもずれにくいものなど実にいろいろなものがありました。
最終的に、耳の部分がシリコンになっていてしっかりフィットするメガネを選び、フレームの色は子供が好きなものにしました。
かけてくれないと治療にならないので、お子さんが気に入るものを選んであげると、嫌がらずに嬉しそうにかけてくれますよ。
子供の弱視の治療用のメガネは、どこのメガネ屋さんでも作ってはくれますが、やはり子供用のフレームがたくさんあるところがおすすめです。
子供は大人と違って思わぬ動きをしますし、「メガネをかけているから」なんて気にして動きを制限することもないんですよね。
メガネは発注から1週間ほど作るのに時間がかかります。
出来上がった後も微調整があるので、取りに行くときは子供と一緒に行く必要がありますよ。
弱視用のメガネにかかる費用は?
子供の弱視用のメガネは高いです!
わたしも目が悪いので、普段メガネをかけていますが、眼鏡市場など安いメガネ屋さんで購入しているので、レンズを薄型にしてもらって7,000円ほどです。
でも子供用はまずフレームも高いですし、レンズ自体も高い。
娘は裸眼の視力自体は0.8だったので、それほど目が悪いというわけではないですが(まあそれで弱視の発見が遅れたわけですが)、レンズは薄くしないと重いので、薄型加工やUVカット、ブルーライトカットなどで作ると、フレーム合わせて6万円ほどになりました。
もちろんフレームを安いものにすれば、3万円~4万円程度に抑えることはできますが、何せ初めてだったのでできるだけ付け心地に違和感がないものをとなると、これくらいするんですよね。
子供の弱視治療用のメガネは助成金あり!
高くて痛い出費のメガネですが、子供の弱視治療用のメガネは、加入している健保で補助を受けることができます。
これは眼科で申請方法などが書かれた用紙をもらえるのでその通りにすればOKです。
わたしは主人の加入している健保に直接電話をして、弱視治療用のメガネの助成金申請書を自宅宛てに送付してもらいました。
主人の会社経由でもらうよりも、こっちの方が断然早そうだったので。
送られてきた申請書に必要事項を記入し、メガネ購入の領収書など必要書類を添付して返送します。
そうすると指定した口座に振り込まれています。
振り込まれるまでにかかる日数は健保などによって違うと思いますが、わたしのところでは約2K月後に振り込みされていました。
助成金には条件がありますので、まず該当しているか確認しましょう。
助成対象者
- 健康保険に加入している
- 9歳未満で「斜視・弱視等」の治療に必要と医師が判断し、処方した眼鏡であること
- 5歳未満 前回の適応から1年以上経過していること
- 5歳以上 前回の適応から2年以上経過していること
そして助成金は最大で38,461円です。
助成金は娘の場合は5歳で作ったので、次は2年以上経ってからでないと2回目の助成金申請はできないということになります。
例えばメガネが壊れてしまった場合、2年以内なら実費になります。
ただ、特別な例もあるようで、実は娘は最初のメガネを作ってから、1年もたたないうちにメガネの度数が変わってしまい作り直すことになりました。
実費で6万円は痛いなと思っていたんですが、一応、健保に助成金の申請をすると、通りました。
2年以上経っていない場合でも、理由によっては助成金の対象になることがあるようなので、そういった場合は1度健保に相談してみた方が良いですよ。
1度作り替えた後も、転んでフレームを割ってしまい、また作り直すことに・・・。
そのときも助成金の申請をして受け付けてもらえましたよ。
初めてのメガネから合計で2回作り直しているので、今のメガネは3代目です。
弱視治療にかかる年数は?
弱視治療は早ければ早い方が良いといわれています。
というのも、目の機能が完成する年齢が8歳~9歳くらいなので、治療が遅いと意味がないんだそうです。
娘は5歳から治療を始め、半年に1回のペースで通院して視力検査を行ってきました。
これといった治療はなく、本当にメガネをかけることが治療なので、お風呂と寝るとき以外はずっとメガネをかけていました。
今8歳の娘ですが、最初はメガネをかけても視力が0.8や0.6だったですが、もうすぐ9歳になるので約4年間の治療で、メガネをかけると1.2まで視力が上がりました。
裸眼でも0.8なので、お医者さんからは「メガネが嫌ならもう外しても良いよ」といわれています。
年齢的にも治療用のメガネをかけても意味がないからですね。
でも娘はメガネをかけていた方が良く見えるということで、引き続きメガネをかけることになりました。
もう定期的な通院は不要で、メガネを買い替えるときなどに再度目薬を使って正しい視力をはかるときに行くくらいでOKとなりました。
最初は近所の眼科に行きましたが、メガネができてからは、隣の市の小児眼科医がいるところへ移りました。
やはり子供専門の先生の方が安心だと思いました。
弱視のまとめ
子供は自分が目が悪いことに気づきません。
だって見えにくいことが普通なんですもん。
視力によっては同じ弱視でも0.1以下のお子さんもいれば、娘のように0.8ある場合もあり、なかなか親も目が悪いことに気づかないこともあります。
弱視はとにかく早く治療を開始することが大切なので、幼稚園や保育園でB判定や視力がしっかり測れなかった場合は、眼科での検査をおすすめします。
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