節分といえば、豆まきをして鬼を追い払う日です。
節分の豆はどうして年の数だけ食べるの?そもそもどうして豆なの?
子供のころはもっと食べたいとよく思っていたものです。
ここではそんな疑問にお答えします!
「季節を分ける」日を節分といいます。
つまり、節分の次の日から春になる(立春)ということですね。
二十四節季では立春が新年の始まりになるので、その前日の節分はいわば大晦日のようなものです。
2021年の節分は2月2日で、37年ぶりに日付が変わりました。
そういえば節分って2月3日でしたよね?
節分に鬼を追い払う行事は、もともと「おにやらい」(追儺)という宮廷の行事が発祥なんだそうです。
今では「鬼は外~!」と豆まきをするのが一般的ですが、古くは身分が高い殿上人(てんじょうびと)と呼ばれる貴族が、桃の弓や葦の矢を持って鬼に扮した家来たちを追いかけて逃走させるというものでした。
身分が高い人たちではなく、庶民の節分の由来らしき中国山地の昔話がありますよ。
昔、2月は神社やお寺にお参りに行く日でした。鬼はお参りに来た人間を襲って食べていたのです。
神様と人間を食べる鬼の親玉が「人間を食べること」についてある約束を交わしました。
その約束とは、「鬼が豆を育てて見事育てば人間を食べていい、でも育たなかったら食べてはいけない」というものでした。
鬼は豆を育てましたが育たず、人間を食べることができなくなりました。神様が鬼に私は豆は、炒った豆だったから、育たなかったのです。
そこで鬼は、「普通の人間は食べないが、道で転んでしまうほど弱った人間は食べさせてほしい。ただし、疲れて転んだ人間は食べない。」と交渉します。これを神様は許可します。
神様は人間たちに「もし、道で転んでしまった場合は、”あぁ、疲れた。休もう”といいなさい」と。あわせて鬼が炒った豆が嫌いであることも伝えます。
人間は神様の言う通りにし、道で転んだときには「疲れた」といい、炒った豆を撒いて鬼を追い払い、襲われることがなくなりました。
現在では節分に豆を食べるのが一般的ですが、もともとは五穀なら何でもよかったそうです。
五穀には精霊が宿り、邪気を祓う力があるとされているためです。
ですが、五穀(米、麦、豆、ひえ、あわ)のなかでは、豆が1番サイズ的に向いていたため、豆がまかれるようになりました。
確かに撒きやすい!
節分に年の数だけ豆を食べる理由は、単純にゲン担ぎです。
年の数だけ福豆を体の中に入れるということで、ゲンを担いでいるのがその理由です。
年の数だけ豆を食べるとなると、気になるのが節分の日時点での年齢が満年齢なのか数えなのかではないでしょうか?
満年齢とは、普段「何歳?」といわれて答えいる年齢です。
生まれたときは0歳で誕生日に1つ年を取ります。
数え年とは生まれた年を1歳とする数え方で、以降、元旦が来るたびに1つ年をとります。
例えば12月生まれの人は、生まれた時点で1歳、1月1日になると1つ年をとるので、生後1ヵ月足らずで2歳となります。
満年齢に1つプラスした年齢と考えるとわかりやすいですね。
節分に食べる豆の数は、満年齢の数でも数え年の数でもありません。
年齢に1つプラスして食べます。
節分に豆を食べる年齢は地域によって満年齢とするか数え年とするか違いがありますが、どちらにしてもその年齢より1つ多く食べましょう。
1つ多く食べるのは「来年も幸福であるように」という願いが込められているからです。
豆は水分を吸うと膨らんでしまうので、食べ過ぎると腹痛の原因になることがあります。
豆は消化しにくいので、お腹いっぱいになりすぎてご飯が食べられなくなったり痛くなったり…
無理のない食べ方をしないと後で辛くなるので注意しましょう。
節分の豆まきに使う大豆は小さいですが、お腹の中で膨れるので少量でもお腹がいっぱいに。
小さい子供はいいですが、30代以上になると年の数を食べるのが辛くなります。
私の場合、48個も食べないといけません…。
これはいい方法がありますよ!10歳を1つとカウントできるんです。
48個食べられるなら食べてもいいのかもしれませんが、10歳を1つとカウントして、実際に食べるのは4(40歳分)+8=12個になります。
物足りなければ30歳分を3つとして18個食べるのもありですね。
まだ小さい子供に節分の豆を食べさせるときは以下の点に注意しましょう。
豆はおなかの中で膨れるので、食べさせすぎると消化不良を起こしたりご飯が食べられなくなったりします。
またなんにでも興味津々の子供は豆で遊びがち。
私の体験談ですが、豆を鼻や耳に詰め込んで病院へ運ばれるなんてこともありますよ。
鼻に入れた豆は鼻水を吸って大きくなるので取れなくなりますからね。
節分の豆は来年の幸福も願って、年より1つ多く食べましょう。
どうして年の数だけ食べるのか、節分の昔話など、いろいろ子供に話してあげるのもいい機会ですね。